深澤

現実に起きている事実を経営者とともに受け止め、そのリアルを共有することから始めます。その上で問題をどのように具体的に解決したらよいかのアイデアをリアライズし、お互いが納得した上で実行に移します。問題点をビジュアライズすることはアイデアを得たことと同じです。わかっていそうで知りたくない真実に飛躍のカギが潜んでいます。

企業の未来も製品が必然的に向かっていく姿と同期していなければなりませんから、企業の利潤を目的にするよりも、社会がどのように進んでいくかを見極め、自然に進んでいく方向に逆らわず、社会全体の中である部分のパートを受け持った責任として、ものづくりを行っていくようにアドバイスしています。

リアルを見てもらうために、生活を背景にして、「これは正しいものです。これは調和が破綻したものです。どうですか?」と聞くようにしています。そうすると当然「正しい方がいい」とみなさんおっしゃいます。その差を理解した上で適正な答えの方へ導くためには、問題の解決策を一緒に考えていく姿勢が必要です。デザインを考えるということはその小さな行為の中に、社会性、経営や組織、技術、流通、コミュニケーションなどのすべてが関わってきます。デザインがちょっと変わったということは、それを生み出す企業が大きく変わったと同じことなのです。ひいては社会も大きく変わっていくきっかけになるのです。

最初から大きく何かを変えようとしてもなかなかその変革に踏み出せませんから、小さく変えてみて、その結果がよければ、それをきっかけに世界が変わることを納得してもらえます。小さなデザインで大きな社会の価値観を変えることができると思っています。

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